臨床の場で行われる脳波検査は脳の活動状況を評価する検査として定着しており、てんかんをはじめ脳血管障害、脳腫瘍、頭部外傷、代謝性障害、睡眠障害、中枢神経感染症、精神疾患、意識障害、脳死判定など多くの脳機能障害の診断・鑑別および治療効果判定に用いられています。
脳波検査は被験者に非侵襲で脳機能をリアルタイムに評価することができるため、新生児から年齢を問わず繰り返し行うことが可能です。さらに機器のコンパクト化も進み、ベッドサイドでの検査も容易となり救命医療においても意識障害の鑑別に有用です。
てんかんや睡眠障害では、脳波と被験者のビデオ画像を同時に収録することがあります。画像と同期して脳波を判読することで、てんかんのパターンや睡眠障害の発生する要因を視覚的に判断することができます。
研究面でも脳機能の客観的評価法として脳波計測が行われています。
特に外的要因によって変化する脳波は、そのタスクの種類や方法によって様々な応用がなされ、リアルタイム解析が可能であることからBMI (BrainMachine Interface)やニューロフィードバックでも活用されています。
手を動かそうとする運動想起により、大脳運動野から記録される脳波の周波数が変化します。BMIはこの現象を利用しています。
脳波計が紙に記録するアナログ式からデジタル式に変わったのはコンピュータ技術が普及した1990年頃からです。
一般的にアナログ式とはアンプに入力される信号を大きくする役目である真空管やトランジスタなどの部品により、区切りなく連続で大きくし、フィルタリングして音や波形を表示することです。アナログ式は連続したデータとして記録するため、記録した波形は後から変更することはできません。
一方、デジタル式は決められた時間ごとに連続的なアナログ信号を区切り、それぞれをデジタル値に変換して二進数値で保存し、その後はコンピュータによって数値演算で増幅したり、フィルタリングしたりする方法です。
この時間ごとに数値化することをサンプリングといい、サンプリング周波数によってデジタル化する間隔が決まります。
デジタル脳波計はこうした技術を基に各電極の脳波をサンプリング周波数で区切り、数値データで保存します。後からモンタージュを組み替えたり、フィルタを変えることができるため、同じ時間の脳波をいろいろな角度で再生して検討することができます。
またアナログ脳波計は紙記録のペンの周波数特性による制限から、高い周波数の記録はできませんでした。デジタル脳波計になり紙記録の必要がなくなり、画面上で高い周波数も評価できるようになりました。データの保存も紙ではなく、CDやハードディスクに保存ができ、省スペースにもなります。
| アナログ脳波計 | デジタル脳波計 |
脳波の記録方法 | 2つの電極の差分を記録 | Ref電極と各電極の差分を記録 |
モンタージュ | 収録時に設定した状態でのみ保存 | 収録後に設定・変更して表示可能 |
増幅・フィルタリング | アナログ回路 | デジタル演算回路 |
主たる記録保存 | 紙 | 電子媒体 |
A/D変換とはアナログ信号をデジタル変換することですが、その精度を決定する重要な因子が2つあります。それは時間分解能と振幅分解能です。
アナログ信号を細かく区切ってデジタル値に変換することを「標本化またはサンプリング」といいます。そして標本化する間隔を「サンプリング周波数」といい、これが時間分解能を決定します。ある脳波を正しく標本化するには、脳波の持つ最大周波数より2倍以上高い周波数で標本化する必要があります。この決まりをサンプリング定理といい、サンプリング周波数の1/2の周波数をナイキスト周波数といいます。もし標本化する際にナイキスト周波数より高い周波数成分が含まれると、波形復元時に折り返し雑音となるために、標本化の前に高域遮断フィルタによってそれらの成分を除いておかなければなりません。この折り返し雑音のことをエイリアシングといい、これを防ぐための高域遮断フィルタをアンチエイリアシングフィルタといいます。
脳波計ではエイリアシングを起こさないように、サンプリング周波数を決めると自動的に高域遮断フィルタが入るように設計されているため、使用者はこの操作を行うことはありません。ほとんどの脳波計はサンプリング周波数の1/3のフィルタがかかるように設定されています。つまり、サンプリング周波数を1KHzに設定すると300Hzの高域遮断フィルタが入ります。1KHzのサンプリング周波数だから1KHzまでの脳波が記録できると思いがちですが、実際は300Hzまでしか正確に記録できないということです。
一方、アナログ信号の振幅を細かくデジタル化する性能を振幅分解能といい、A/D変換器のビット数で決定されます。一般的に脳波計では16ビットや24ビットのA/D変換器が使われています。
例えば最大1000mVまでの入力電圧が必要な場合、
1000mV÷16ビット(65,536)≒15μV
1000mV÷24ビット(16,777,216)≒0.06μV
となり、24ビットのほうが細かい分解能を得ることができます。
入力信号にサンプリング周波数(fs)の半分以上の波形成分が含まれていると、実際の信号より低い周波数の信号として表示されます。これをエイリアシング(折り返し現象)といいます。図では20Hzと125Hzの信号に対して100Hzでサンプリング(〇印)を行った場合、125Hzの信号に対しては〇印の部分しかサンプリングできないために実際の波形とは違った波形(エイリアシング波形)になってしまいます。
差動増幅器は特性の揃った2つの増幅器から構成され、それぞれの差分だけを増幅するように設計されています。交流雑音の多い場所では2つの入力端子に同じ交流雑音が入力されるため、出力には現れません。しかし、脳波は頭部の2か所から誘導し、それぞれの脳波は同一ではないため、その差分が増幅され出力に現れることになります。
脳波は専用の部屋以外で測定すると静電誘導により商用電源(50または60Hz)の交流雑音が加わり、脳波と一緒に増幅器に入力されます。その結果、大きなノイズとして出力されてしまい、微弱な脳波を記録することができませんが、この差動増幅器を用いればこの交流雑音は前記したような原理によって除去され、目的の脳波を記録することができます。
差動増幅器の性能を表す指標として弁別比があります。弁別比とは差動増幅器のそれぞれの入力に全く同じ信号(同相信号)を入力した時の増幅度と、逆相信号を入力した時の増幅度の比を計算したもので同相信号除去比(CMRR: Common Mode Rejection Ratio)ともいいます。
本来、同相入力の出力はゼロになるはずですが、実際は2つの増幅器の部品性能のバラツキなどで若干の出力が現れてしまいます。弁別比が大きいほど優れた差動増幅器ということになります。
実際の計測では電極の接触インピーダンスの影響により、実質的な弁別比はさらに低下してしまいます。
デジタル脳波計にはリファレンスという電極があり、「計測の時に基準になる電極」という意味で、最近ではシステムリファレンスと呼ばれています。
これはデジタル脳波計により誕生した電極であり、このシステムリファレンス(Ref)電極を基準として差動増幅器を通して、各電極の脳波を記録します。
例えばA2とT6の電位差を求める場合、この2電極間の電位差は、 共通するRefを打ち消すことができ、その結果、A2 − T6の2電極間の電位差を求めることができます。
(A2 − Ref)−(T6 − Ref)= A2 − T6
このようにシステムリファレンス電極はゼロ電位でなくても、2電極間の電位差を得ることができます。
システムリファレンス電極の場所は脳波計によって異なりますが、日本光電社ではC3とC4の平均値を、他メーカーではCz付近をシステムリファレンスとしている脳波計もあります。ミユキ技研のポリメイトは安定して装着できる前額部を推奨しています。
デジタル脳波計では各電極とシステムリファレンスの電位を保存し、その電位を使ってA2とT6の電位差を演算し波形として記録します。
(システムリファレンスの電位は相殺されるため、A2とT6の電位差が記録されます。)
臨床脳波検査において通常は基準電極誘導法や双極誘導法で判読しますが、差動増幅器の故障を見つけるためにシステムリファレンス誘導は有効です。
右図(上)はT6電極の差動増幅器が故障している時の基準電極誘導法の脳波です。故障しているはずのT6にも脳波が表示されています。これは下図に示すようにT6が故障してゼロ電位になっているにもかかわらず、このT6-A2の誘導ではA2の脳波だけが表示されてしまいます。そのためT6に脳波があるように見えてしまいT6の差動増幅器の故障を発見するのが困難であることがわかります。 このような場合は右図(下)のようにシステムリファレンス誘導法にすることにより、T6の波形が極めて低振幅になり、T6の差動増幅器が不良であることを発見できます。
日本臨床神経生理学会の検査指針では、検査毎に10秒以上このオリジナル波形(システムリファレンス誘導法)を記録することを推奨しています。これは脳波計の性能評価を行うことを意味しており、オリジナル脳波を得るための差動増幅器の故障を検出することを目的としています。
基準電極誘導法の波形ではT6-A2誘導ではA2の脳波だけが表示されるため、T6の差動増幅器の故障を見つけるのは困難です。
システムリファレンス誘導法の波形では、T6の波形のみ極めて低振幅となり、T6の差動増幅器の故障を発見することが可能です。
(小野澤裕也 2019年)
生体は電気的にはイオン導電体といい、脳波など生体内で発生する現象は生体内をイオンの流れとして伝わっています。一方、脳波計など生体増幅器は電気伝導といい、電子によって伝わっています。このように互いの電気伝導が異なる信号を脳波として目に見える形に増幅するために、生体側から装置側に信号を引き渡す必要があります。このイオン伝導と電子伝導の受け渡しをするのが電極です。つまり電極はイオンと電子の間で電荷交換の役割をするための変換器といえます。
実際には脳波ペーストやゲルが電荷交換の役割をします。そして電荷の受け渡しの円滑さは電解液のイオンの種類と電極の材質などによるところが大きいです。銀/塩化銀電極は生体内のCl-(塩素)イオンと電極のAg+(銀)の間で電気化学反応が起こりやすく、電解液と電極の間で電荷のやり取りを容易にします。そのためにインピーダンスが小さくなり、電極電位も安定し、低周波成分の脳波まで記録することができます。このような電極を不分極電極ともいいます。それに対してステンレスや錫電極は分極電極といわれ、イオン伝導は行えず、電極面にできる大きな電気的二重層が静電結合によって生体側の信号を増幅器側に伝えますが、電極電位が安定せず低周波成分の記録には不向きです。
生体から脳波を脳波計に入力するために電極が用いられますが、可能な限り本来の脳波成分を減衰や変形することなく脳波計に入力しなければなりません。生体内の脳波はイオン伝導ですが、電極によって電子伝導に変換されます。その電子電流が脳波計に入力され脳波計内の入力インピーダンスによって電圧に変換されます。その後フィルタリングや増幅を重ね、目に見える脳波となります。脳波がスムースに伝わるために、生体と電極間にペーストやゲルを介在させますが、生体内の脳波は皮膚や皮脂など抵抗成分を通過しなければなりません。この抵抗成分をできるだけ小さくする目的で、アルコールや研磨剤で皮膚をこすり、ペースト中のNaClを皮膚内部に浸透させます。しかし、この抵抗成分はゼロにはならず5kΩから10kΩまでしか下がりません。この抵抗成分にはコンデンサ成分も含まれるために電極抵抗といわず電極インピーダンスと呼ばれています。
脳波計で増幅される脳波はこの電極インピーダンスと脳波計内の入力インピーダンスで分圧された信号になるため、電極インピーダンスの値は小さくしておかなければなりません。また弁別比を良くするためにはすべての電極インピーダンスを揃えておく必要があります。電極インピーダンスが高いと外部雑音、特にハム(50Hzや60Hzの交流雑音)の混入を大きくする原因にもなり、不揃いでは差動増幅器に入り込むハムノイズの大きさに違いが生じ、差動増幅器でも打ち消せなくなります。
電極インピーダンス
・小さな生体信号をロスなく伝える
・外部からのノイズの影響を小さくする
・値は小さい方が良い
アンプの入力インピーダンス
・電極インピーダンスの影響を小さくする
・値は大きい方が良い
アクティブ電極の最大の特長は外部ノイズに強いことです。その理由は電極部分に電子回路が組み込まれており、そのアンプ部の入力インピーダンスが高いことと、アンプと接続するリード線のインピーダンスが低いことです。この2つの特長により、シールドルームでなくても安定した脳波計測ができるようになりました。
従来から生体と電極部分の接触インピーダンスはできるだけ低くすることが要求され、脳波計測では10kΩ以下を求められています。その点、アクティブ電極はアンプ部の入力インピーダンスが高いために、生体との接触インピーダンスをそれほど低くすることなく、100kΩ位でも脳波の品質を損なわずに計測することができます。
一方、リード線の影響についてはパッシブ電極はリード線が揺れると基線変動などのアーチファクトが混入し被験者の動きに弱いですが、アクティブ電極はリード線部分のインピーダンスが低いために、静電誘導や電磁誘導の変化による影響を受けにくく、基線の安定した計測ができます。
アクティブ電極の種類によっては電極部分で増幅を行っているものもありますが、ミユキ技研の開発したアクティブ電極は増幅機能を持たせていないために、変換ボックスを用いれば、どの脳波計でもアクティブ電極を使用することができます。
アクティブ電極は電極部分に1倍または数倍のアンプが内蔵されています。そのため、電極からの出力インピーダンスを低くすることができ、リード線から混入するノイズを大幅に軽減できます。
アクティブ電極はリード線のインピーダンスが低いために、リード線を揺らしても影響を受けにくく、またスイッチや電源ケーブルに触れても交流雑音の混入が少なくなります。
頭皮上から記録される脳波は非常に低い周波数から数100Hzまでと幅広い周波数成分を含んでいます。しかし、通常の脳波検査では0.5Hz~70Hz位の範囲で診断されており、それ以外の脳波成分を必要としません(最近のデジタル脳波計はもっと高い周波数まで設定できます)。そのため必要な脳波の周波数成分だけを増幅し、それ以外の周波数成分を減衰させるために用いるのがフィルタです。フィルタには3種類あり、低い周波数を減衰するための低周波フィルタ、高い周波数を減衰するための高周波フィルタ、そして交流雑音(50Hzや60Hz)を減衰するためのハムフィルタ(またはノッチフィルタ)です。
それぞれのフィルタで設定した周波数を遮断周波数といいますが、設定した周波数以下や以上をゼロにできるということではなく、設定した周波数で約30%減衰し、それ以外の周波数は減衰特性に応じて減衰するというものです。ハムフィルタは特に交流周波数成分だけを減衰するためにかなりきつい減衰特性を持っています。医療機器では低周波フィルタを時定数(τタウ)で表すことが多いです。これは直角波を与えた時に低周波フィルタによって減衰していく様子を時間で表現したもので、与えた直角波の振幅が約37%まで減衰するまでの時間を秒(S)で表しています。脳波計の場合は標準で0.3秒の時定数(τ)です。周波数で表すと右ページの式から0.53Hzになります。
フィルタの用途と名称
一般的な呼び方 | 脳波・誘発電位計での呼び方 | 用途 |
高域通過フィルタ(HPF) | 低周波フィルタ(LFF) | 低い周波数成分をカットし、高い周波数成分をそのまま通す |
低域通過フィルタ(LPF) | 高周波フィルタ(HFF) | 高い周波数成分をカットし、低い周波数成分をそのまま通す |
バンドパスフィルタ(BPF) | バンドパスフィルタ(BPF) | ある範囲の周波数成分のみを通過させる |
バンドエリミネートフィルタ(BEF) バンドストップフィルタ(BSF) | ハムフィルタ ノッチフィルタ | ある周波数成分のみをカットする |
回路に直角波Viを与えた時、Vaがフィルタによって減衰してVaの36.8%になるまでの時間(τタウ)を時定数と呼び、単位は時間(秒)で表します。
最近の脳波計は周波数(f)で表すことが多く、その変換式は次を用います。
デジタル脳波計では収録時に画面で表示される脳波とは違う各電極部位の波形を収録し保存しています。つまり、各電極部位の脳波はフィルタをかけないオリジナルの状態で保存されており、そのため、再生時に自由にフィルタをかけて脳波を見ることができます。このことをリフィルタリングするといい、異常波などが含まれる特殊な波形を見出すことができるようになります。
右図はスパイク波に含まれる高周波律動(HFO:High FrequencyOscillations)をフィルタの条件と時間幅を変えて見えるようにしたもので、通常の記録では見いだせない異常波を抽出することができます。紙記録時代の脳波計では全く見ることのできなかった、このような高周波律動もリフィルタリングによって見えるようになりました。
また最近は脳波の低周波成分にも意味があることがわかり、DC(直流)に近いフィルタにして、非常にゆっくりした成分の変動を見られるようにもなりました。
A:フィルタ(0.5Hz-70Hz) 感度 900μV
B:フィルタ(70Hz-200Hz)感度 120μV
C:Bの時間軸を7倍に広げた波形(グレーの部分が共通範囲)
Aのスパイク波の中に、フィルタと感度を変えることでBのような高周波成分(HFOを含む)を含んでいることが解り、CはBの時間軸を7倍にしたもので高周波律動を見ることができます
モンタージュとは装着した電極の組み合わせのことです。脳波検査では10/20法で装着した電極の中で、どの組み合わせの電位差を記録するかを定める必要があります。モンタージュには耳朶などを基準として、各電極の電位を記録する基準電極誘導法と基準電極を使わず2つの電極間の電位差を記録する双極誘導法があります。
アナログ脳波計では、脳波計のチャネル数に応じたモンタージュを予め設定しておく必要がありましたが、現在主流となっているデジタル脳波計は電極ごとの脳波を記録しているため、後から自由にモンタージュを組み変えることが可能になっています。
モンタージュは日本臨床神経生理学会が提案する標準モンタージュやアメリカ臨床神経生理学会推奨のモンタージュがあります。右図は代表的なモンタージュです。必要に応じて心電図や筋電図などを追加して使用します。
各種モンタージュの例
| システムリファレンス誘導 | 基準電極誘導 | 双極誘導縦列 | 双極誘導横列 |
1 | Fp1-Ref | Fp1-A1 | Fp1-F3 | Fp1-Fp2 |
2 | Fp2-Ref | Fp2-A2 | F3-C3 | F7-F3 |
3 | F3-Ref | F3-A1 | C3-P3 | F3-Fz |
4 | F4-Ref | F4-A2 | P3-O1 | Fz-F4 |
5 | C3-Ref | C3-A1 | Fp2-F4 | F4-F8 |
6 | C4-Ref | C4-A2 | F4-C4 | A1-T3 |
7 | P3-Ref | P3-A1 | C4-P4 | T3-C3 |
8 | P4-Ref | P4-A2 | P4-O2 | C3-Cz |
9 | O1-Ref | O1-A1 | Fp1-F7 | Cz-C4 |
10 | O2-Ref | O2-A2 | F7-T3 | C4-T4 |
11 | F7-Ref | F7-A1 | T3-T5 | T4-A2 |
12 | F8-Ref | F8-A2 | T5-O1 | T5-P3 |
13 | T3-Ref | T3-A1 | Fp2-F8 | P3-Pz |
14 | T4-Ref | T4-A2 | F8-T4 | Pz-P4 |
15 | T5-Ref | T5-A1 | T4-T6 | P4-T6 |
16 | T6-Ref | T6-A2 | T6-O2 | O1-O2 |
17 | Fz-Ref | Cz-A1 | Fz-Cz | |
18 | Cz-Ref | A1-A2 | Cz-Pz | |
19 | Pz-Ref | | | |
20 | A1-Ref | | | |
21 | A2-Ref | | | |
デジタル脳波計では収録時にシステムリファレンス電極を基準にすべての電極の脳波を記録しています。そのため、収録後にそれぞれの電極の脳波を組み合わせて新たなモンタージュを作成することができます。このことをリモンタージュといい、同じ時間の脳波をいろいろなモンタージュで再生できるため、特にてんかん患者などの焦点部位を見つけることに有用です。
基準電極誘導法には以下のような方法があり、脳波の出現状況により使い分けられています。
- 1.両側耳朶法:左右の耳朶を基準とする方法です。アナログ脳波計の時代には左右の耳朶電極を連結していましたが、デジタル脳波計では連結せず、計算により左右の耳朶電極の平均電位を用いるのが一般的です。
- 2.片側耳朶法:耳朶電極の活性化に応じて左右どちらかの耳朶を基準にします。
- 3.AV法:すべての電極の平均を基準とする方法です。アーチファクトの入っている電極は除外します。電極数が多いほど有効な方法です。
- 4.SD法:記録する電極の周囲の平均値を基準とする方法です。スパイクなど異常波の焦点を同定しやすくなりますが脳波の振幅は小さくなります。
双極誘導法は隣同士の電極の差を記録する方法でスパイクなどの焦点を決める場合に多く用いられます。この誘導では脳波の電位は低くなるため、主にスパイクの位相が逆転(phase reversal)する場所を見つけることに特化した誘導と考えた方が良いでしょう。
アースという言葉は日常的によく耳にする言葉です。脳波測定の場においてアースは2つの意味があり、それぞれ違った役割を持っています。
1つは筐体アースです。脳波計自体をアース(接地)するためのもので、家庭などで洗濯機や電子レンジをアースすることと同じで、装置からの漏れ電流や故障時の電撃を防止する目的で保護接地やグランドとも呼ばれます。脳波計など医療機器の電源プラグは3P式になっており、アース極が他より長いため、プラグをコンセントにさす時に最初に筐体アースが接続されるようになっています。
2つ目はシグナルアースです。被験者と脳波計の基準点を揃える目的のアースで、これにより基線が安定し、交流雑音(ハム)も減らすことができます。
以前はボディアースと呼ばれ、被験者自身を接地していましたが、現在の脳波計はアイソレーションアンプと呼ばれる方式により、筐体アースとシグナルアースは完全に遊離(フローティング式)されており、生体への安全を保障しています。そして、この2つを短絡(1つにすること)することは安全性の面から禁じられています。
シグナルアースに用いる電極をニュートラル電極と呼び、被験者の身体の一部(主に額)に装着し、脳波計のE(日本光電社はZ)に接続します。
筐体アースは脳波計などのME機器などから余分な電気を大地に逃がし、電撃事故を未然に防ぐとともに、交流雑音(ハム)を軽減する役目もあります。また3Pコンセントのアース極は他よりも長くなっており、最初にアースが接続されるように工夫されています。
筐体アース
電力系のアースといわれ、安全対策のため筐体を直接大地にアースします。
シグナルアース
計測系のアースといわれ、ノイズ対策のために計測系の基準点に接続します。筐体アースとは分離されており、この2つを短絡することは安全性の面で禁止されています。
脳波電極の装着には、そのチャネル数などによりいくつかの方法があります。ここでは一般的な脳波検査で用いられる国際10/20法の21電極の装着方法を説明します。
1.鼻根部と後頭極の距離と左右の耳介前点間の距離を計測し、その交点をCzとします。
2. 鼻根部から鼻根部と後頭極間距離の10%上部にFpz、後頭極から10%上部にOzとします。
3. FpzとCzの中点をFz、OzとCzの中点をPzとします。
4. Cz方向へ耳介前点間距離の10%上部をT3、T4とし、T3、T4とCzの中点をC3、C4とします。
5. FpzからOzまでの間でT3(またはT4)を通るように計測し、Fpzから計測した距離の10%左右をFp1、Fp2、Ozから左右10%をO1、O2とします。
6. Fp1とT3の中点をF7、O1とT3の中点をT5とします。(F8、T6も同様)
7. Fp1とC3の中点かつ、FzとF7の中点をF3とします。(F4も同様)
8.C3とO1の中点かつ、PzとT5の中点をP3とします。(P4も同様)
9. 最後にA1、A2を耳朶に装着します。
(小野澤裕也 2020年)
電極装着を確実に行うためのいくつかのテクニックについて説明します。
- ①装着部位の髪の毛をかき分けて、頭皮を露出します。
- ②露出した頭皮をアルコール綿で拭き(アレルギーの確認必要)、ペーストを塗布します。
- ※敏感肌やアレルギーのある被験者にはアルコール以外の消毒液を使用するなど工夫が必要です。
- ③ペーストの量は皿電極を装着した際に周りからはみ出す程度とします。
- ④皿電極の上をガーゼ等で圧着して、補強します。
- ⑤交流雑音(ハム)の混入を防ぐため、リード線は束ねます。
- ⑥被験者の状況によって、電極が外れてしまう可能性があるときは、自己粘着性包帯などで頭部を補強するとよいでしょう。
- ・ 電極インピーダンス値は10kΩ以下が望ましいですが、検査状況により30kΩ以下であれば許容します。
- ・ 電極によって極端にインピーダンス値に差が生じないように、すべての電極を同じ手順で装着することが重要です。
脳波キャップの一番の利点は、わずかなトレーニングで誰もが10分程度で正確に電極を装着できるところです。装着する人によって位置の差もうまれません。特に電極を装着する際に安静が保てず、協力が得られない被験者において有用です。
しかし問題点もあります。頭の大きさにより数種類のキャップを使い分けたとしても、10/20法の装着位置とは少し異なる場合があります。そして、協力が得られない被験者に装着する際、ゲルを注入する器具の少し尖った形状に驚き、大きく動くことがあり、被験者、装着者ともにケガをしないよう注意が必要です。またゲルを注入する際に頭を動かしたり、キャップを外そうとする動作によって、ゲルが広がり、隣の電極と短絡(ショート)してしまうことがあります。同様に注意が必要です。
このような場合、基準電極誘導法の波形では短絡したことが分かりにくいため、双極誘導法にすると短絡した2つの電極の組み合わせでは電位差が得られず、低振幅な波形となり、短絡したことがわかるため、双極誘導法で確認を行う必要があります。
海外メーカーの脳波キャップにM1、M2という電極がついているものが多くあります。このMはマストイド(乳様突起)を表し、左右の耳朶電極の代わりに使用するためのものです。
正常脳波
正常脳波は年齢や覚醒・睡眠ステージによって異なります。
成人の基礎律動を評価する安静・覚醒・閉眼時の正常脳波は、後頭部優位に出現する10〜11Hzのアルファ波が主体で、若干のベータ波が混入します。またアルファ波は30〜60μVで振幅が漸増漸減を示す特徴があります。アルファ波は基本的に左右差はありませんが、若干、右優位に出現する人もいます。おおむね振幅で20%以上、周波数で10%以上の左右差を認めなければ正常と判断します。徐波の混入は少量のシータ波であれば正常としますが、デルタ波や著明なシータ波の混入を認めれば異常脳波と判断します。
小児では基礎律動を構成する波の周波数は年齢により異なるため、その年齢における正常範囲との比較が必要です。振幅や周波数の左右差も年齢が低いほど大きくなる特徴があります。こちらはおおむね振幅で50%以上、周波数で1Hz以上の左右差を認めなければ正常と判断します。
また高齢者においてはアルファ波の周波数や後頭優位性が低下する傾向があります。
異常脳波
棘波や鋭波などの突発性異常波や徐波の出現、そして基礎律動を構成する波の振幅や周波数の左右差などがあります。
突発性異常波は尖鋭な陰性波で、てんかん性突発波と呼ばれ、神経細胞の興奮性が高いことを示唆する所見です。持続時間が70msec未満を棘波、70msec以上を鋭波といいます。また、棘波が群発したものが多棘波、棘波に徐波を伴うものが棘徐波複合、鋭波に徐波を伴うものが鋭徐波複合です。
棘波と鋭波は、個々の神経細胞の過剰興奮と多数の細胞興奮の過剰な同期を反映しています。
開閉眼テストとは安静・覚醒・閉眼状態の被験者に開眼の指示を与えて、脳波の変化を確認することです。
健常成人では開眼による脳波のアルファ波抑制が認められますが、基礎律動がアルファ波に至らない乳幼児においても、おおよそ1歳から年齢相応に出現する基礎律動の減衰が認められます。
成人でアルファ波抑制が弱いときは、意識水準の低下や全般性の脳機能低下を疑いますが、眠気による意識水準の低下の影響も考えなければならないため、背景脳波の確認が必要です。
また閉眼直後に広範性の突発性異常脳波が誘発されやすいことがあるため、開閉眼テストは異常脳波を誘発する意味でも重要な賦活法となります。
基本的には基準電極誘導法で確認しますが、開眼時に明瞭となる突発性異常脳波の焦点、ミュー(μ)律動やラムダ(λ)波の特殊波形の確認のために双極誘導法でも行うことが望ましいです。
ミュー律動は、中心部付近に出現する7~11Hzの律動波で、臨床的意義は明らかではない特殊波形です。周波数が基礎律動のアルファ波と近いため、閉眼時より開眼時に明瞭となります。四肢の運動や感覚刺激で抑制される特徴があります。
ラムダ波は、明るい部屋で開眼時に後頭部にみられる陽性三角波です。
光に対する反応と考えられていますが、臨床的意義は明らかではありません。図形や絵などをみることで増強し、開眼を維持したまま部屋を暗室にすると消失する特徴があります。
てんかん性異常波は入眠時に出現しやすいため、てんかんの診断には睡眠時の脳波は重要です。特に側頭葉てんかんの側頭部棘波は睡眠時にのみ出現する症例が多いため、側頭葉てんかんを疑う場合においては睡眠時記録が必須となります。他に中心・側頭部棘波を伴う良性小児てんかんや若年ミオクロニーてんかんなどでも睡眠脳波は有効です。てんかん性突発波は睡眠ステージN1〜N2に出現しやすく、入眠直後と覚醒直後はてんかん発作を起こしやすいことも知られています。
また、睡眠時出現する頭蓋頂鋭波や睡眠紡錘波を観察することで、lazyphenomenonが明らかになることがあります。lazy phenomenonは両側に出現するはずの頭蓋頂鋭波や睡眠紡錘波などが片側で欠如、または減弱する現象です。睡眠時にのみ観察できることも多いため、中心部や頭頂部の機能低下を疑う症例では特に注意して観察する必要があります。
通常は自然睡眠で記録するようにしますが、必要に応じて睡眠導入剤を使用することも有用です。ただし睡眠導入剤を使用しても可能な限り覚醒時から脳波を記録することが重要です。
※M波とは中枢および末梢運動神経を刺激して、支配筋より導出される筋電図のこと
脳波計測は非常に小さな電位を記録するため、その際に混入する脳波以外の信号は脳波判読にノイズとして悪影響を及ぼします。このノイズをアーチファクトと呼び、本来の脳波には存在していない信号という意味で人工産物とも言います。
この脳波に混入するアーチファクトには、大きく3つの原因があります。
最も多く経験するアーチファクトは被験者自身に由来する生物的あるいは生理的要因によるものです。そして脳波計や電極装着の不良など器具由来のもの、計測環境に由来するものがあります。
次項で生体由来のアーチファクトについて説明しますが、それ以外のアーチファクトについてはここで簡単に説明します。
器具由来のアーチファクトで一番多いのは電極に関するものです。電極の装着不良や電極とペースト間の分極電圧によるもので、基線が安定しなかったり、1つの電極だけにハムが混入したりします。日頃から、電極のメンテナンスを行ってペーストなどが残らないように注意してください。
その他、光刺激に同期したパルス状のノイズが脳波に混入する場合があります。まずは電極インピーダンスを確認しますが、光刺激が電極にあたって起こる光効果が原因の場合は、黒色など光を通さない布で電極を覆うことでアーチファクトは無くなります。
計測環境に由来するアーチファクトは一般の脳波検査室ではほとんど遭遇しませんが、実験室や病棟など他の電子機器の多い場所での計測時にしばしば経験します。そのほとんどの現象はハムの混入です。
周りの装置のアースを確実にとることと脳波の電極リードを束ねるなどの工夫が必要です。脳波計のハムフィルタや高周波フィルタで軽減できますが、安易にフィルタを使うのではなく、原因を突き止めるために機器のアースと電極リードの引き回しを確認してください。
心電図
心電位は非常に大きく、理論上、頭部をはじめ体のどこからでも記録することが可能です。しかし、頭皮上から記録される心電位は1〜2μVと非常に小さく、一般には10/20法に基づき装着された電極間に生じる電位勾配がわずかであることから、通常感度(10μV/mm)で記録された脳波では心電図を認めることは多くありません。
ただし、心電図アーチファクトの主成分はQRS波(特にR波)であり、棘状波として混入します。この棘状波はてんかん性の棘波と波形が似ているため、区別が必要になります。さらに、てんかん発作時には心拍数が上がることが多く、発作の鑑別にも心電図の同時記録は重要です。また1誘導のみでも、長時間心電図を連続記録していることで意識消失発作などを起こす他の循環器疾患を疑わせる所見が得られることもあります。
このアーチファクトは基準電極誘導法で混入しやすい特徴があり、左半球では陰性、右半球では陽性極性で混入し、被験者の心臓電気軸偏位には関係しません。また身体的特徴でいえば、心起電力が大きい左室肥大やスポーツ心臓の被験者、肥満や首が太く短い(猪首)人、身体の容積に比べて心臓の占める容積が大きい新生児などで混入しやすいです。
こうした身体的由来には、両側耳朶法、AV法などで心電図アーチファクトの混入を軽減することが可能です。
脈波
心電図と同じリズムで混入し、QRS波に200~300msec遅れて緩やかな徐波として混入する特徴があり、局在性徐波と誤まる可能性があります。
これは動脈の真上に電極を装着した際に、拍動の影響を受けて出現するもので、その場合は動脈からわずかに電極位置をずらすことで軽減することができます。F7、F8やO1、O2に混入することが多いアーチファクトです。
発汗
このアーチファクトは温熱発汗に伴う汗腺の電気活動によって生じる緩やかな基線の動揺として記録されます。これは発汗によって皮膚の水分量の変化に伴う電極インピーダンスの変動や精神性発汗における皮膚電気反射(GSR)によって生じる場合もあります。いずれもゆるやかな基線の動揺として記録される特徴があります。発汗のアーチファクトによって脳波の判読に影響がある場合は、室温の調整や低周波フィルタを1.5Hz(時定数0.1秒)へ変更するなどして対応します。
筋電図
これは筋由来の高周波成分を主とするアーチファクトです。波形や出現部位は多彩で、緊張や寒さが原因のときは全般性に出現し、眉をしかめる動作で前頭部優位に、歯を食いしばる動作で側頭部優位に出現するなど原因によって混入する部位は様々です。また筋電図アーチファクトは体動や唾を飲み込むような動作による一過性のものから、緊張や寒さによる持続的なもの、振戦などの不随意運動に伴って混入するものなどいろいろです。
緊張や寒さが原因と考えられる場合は被験者がリラックスできるように声がけや室温調整を行います。歯の食いしばりが原因と思われる場合は軽く口を開けるように指示するなど、被験者の外見観察と筋電図のアーチファクトが混入している部位から原因と思われる動作を推察し、その動作を控えるように指示することで軽減することができます。それでも判読に影響がある際には高周波フィルタを60Hzへ変更して対応します。
主に瞬きによる眼球の動きに伴って、角膜網膜電位がFp1、Fp2やF7、F8優位に徐波成分として脳波に混入します。
角膜網膜電位は角膜が陽性(+)、網膜が陰性(−)の様に電位が存在しています。眼球を上に動かすと角膜の(+)電位がFp1、Fp2に近づくため、脳波には左右同期した陽性の徐波様のアーチファクトが混入します。また眼球を右に動かすと角膜の(+)電位がF8に近づき、F7からは遠ざかるため、F8には陽性、F7には陰性と逆位相になるような徐波様のアーチファクトが混入します。このようなアーチファクトは入眠期特有の現象として眼球が左右に滑らかに動くことによる緩徐眼球運動(SEMs)と呼ばれ、入眠の判定に用いられています。
脳波と鑑別が難しいこともありますが、まずは肉眼やカメラで眼球の動きをしっかり確認し、それでも鑑別が困難な時は眼球運動(EOG)をモニタリングすると区別が可能です。
脳波計にはDC脳波計とAC脳波計があり、DC脳波計は直流成分から計測でき、AC脳波計は交流成分のみを計測します。このように計測できるレンジによって分類されます。
脳の電気現象は定常脳電位という-70~-30mVという非常に大きな電位の上に1mV位で変化する緩変動電位、そしてその上に通常の脳波が50~100μVで重畳しています。これらの脳波を1台の脳波計でカバーするにはDC脳波計でなければなりませんが、右図のE(t)は電極の分極電圧や皮膚電気活動の影響により脳波との鑑別が難しいため、E(t)の記録はあまり普及していません。
一方、臨床の脳波検査で必要なε(t)やe(t)の記録ではレンジ幅が狭いAC脳波計で十分です。
DC脳波計が必要とされる大きな理由はダイナミックレンジの広さにあります。AC脳波計のダイナミックレンジが数10mVに対してDC脳波計は数100mVと10~100倍の違いがあります。この違いは磁気刺激や電気刺激との組み合わせで脳波を計測した際に、非常に大きなアーチファクトが脳波に混入しても脳波計の性能を損なわずに脳波を記録できるか否かという性能に関係します。磁気刺激時の脳波記録を見ると、右図のようにAC脳波計は刺激のアーチファクトで数秒間アンプが飽和して脳波が見えていません。この間、アンプは正常に動作していないことになります。それに対してDC脳波計では刺激が終わるとすぐに脳波が見えています。これはダイナミックレンジが広いために大きなアーチファクトが入力されても、アンプが飽和せず正常に動作し続けるからです。最近はDCに近い非常に低い周波数の脳波やガンマ波帯域の高周波成分の脳波研究も盛んになり、これらを計測できる脳波計をフルバンド脳波計(ワイドバンド脳波計)と呼ばれています。
- 1) 小野澤裕也. 実践脳波 電極装着法・誘導法・賦活法. NextPublishing Authors Press.2020.
- 2) 小野澤裕也. 小児脳波 basic and atlas. NextPublishing Authors Press.2020.
- 3) 所司睦文、小野澤裕也. 臨床脳波スキルアップ 第2版. 金原出版. 2017.
- 4) 末永和栄、岡田保紀. 最新脳波標準テキスト. 株式会社メディカルシステム研修所. 2004.
- 5) 末永和栄、松浦雅人. デジタル臨床脳波学. 医歯薬出版株式会社. 2011.
- 6) 松浦雅人編. 臨床神経生理学的検査の実際. 新興医学出版社. 2007.
- 1) 日本臨床神経生理学会臨床脳波検査基準改訂委員会. 改訂臨床脳波検査基準 2002. 臨床神経生理学. 2003. 31,221-242.
- 2) 小野澤裕也、鈴木淳子、棟方伸一、その他.脳波検査におけるシステムリファレンス誘導の基礎と応用.医学検査.2019. 68,800-805.
2024年8月
小野澤 裕也 准教授
麻布大学 生命・環境科学部
臨床検査技術学科 生理学研究室
白澤 厚
株式会社ミユキ技研 顧問
このレポートは、弊社発行の冊子「検査から研究まで脳波計測入門」の内容を載せたものです。