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ハードウェア
・ポリメイトプロ MP6000/MP6100
・ポリメイトポケット MP208
ソフトウェア
・脳波 CDM 解析プログラム(EEG CDM Analysis)
DSAプログラム(オプション )
MAPプログラム(オプション)
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CD法(Complex Demodulation)はラジオ電波などの受信時に行われる復調という原理を応用した方法です。脳波は複数の周波数から成り立っていますが、その中で求めたい周波数の振幅がどのように増減しているのかをこのCD法を用いて算出します。CD法は求めたい周波数(周波数帯域)を指定して行うため、フィルタ法と比較して周波数分解能が高いのが特徴です。また、解析の時間分解能はサンプリング周波数に依存するため、非常に細かな時間的変動を解析することができます。
DSA表示(Density Spectrum Array)とは横軸は時間、縦軸が周波数になり、その強さを色で表します。周波数とその強さが時間的に変化する状態を表現でき、しかもFFT法を用いる方法と比較すると、短時間な変化が視覚的に得られる便利な方法です。
- ● 解析チャネル数 最大32チャネル (ViewerPro 時は128チャネル)
- ● 解析周波数帯域数 最大8帯域 DSA 周波数範囲 0~サンプリング周波数/2 200 分割
- ● 周波数解析方式 Complex Demodulation Method
- ● 時間分解能 サンプリング周波数
- ● 解析範囲指定 ページ解析(CDM トレンド出力)最大 5 分
- ● 表示位置モード 電極位置、STACK、SPLIT1~8
- ○ DSA 表示 基準化表示,範囲内平均周波数
- ○ スペクトラム表示 Point,Area,Page で区間選択
- ○ DSA トレンド表示 範囲指定
- ○ MAP表示
DSA電極位置表示とMap表示(オプション)
DSA表示上で特定の周波数や周波数範囲を指定してその振幅のトレンドを作成できます(周波数トレンド)。また、DSA上で指定した時間のパワースペクトルも表示できます(DSA表示やパワースペクトラム表示の単位はμVです)。
これらの結果はテキストデータで保存することが可能です。
PS1,PS2,PS3のパワースペクトラム表示には時間情報が無く、青色区間の平均周波数分布を表示します。それに対して下段の時間周波数表示では青色区間内の周波数の時間的変化を表すことができます。このように時間周波数解析は刻々と変化する周波数の解析に有用です。
上段の脳波をCD法で解析した結果(下段)でデルタ波に重畳したベータ波が認められます。DSA表示の□部分のパワースペクトル結果から2Hzと27.7Hzにピークのある混合波であることが解ります。EEG CDMでは振幅の小さな高周波成分を見やすくするため、周波数基準化表示※により高い周波数の変化をわかりやすくする機能があります。
このようにCD法を用いることにより、高い周波数分解能と時間分解能で時間周波数解析を行うことができます。
※周波数による正規化(周波数を乗ずる)した表示
参考文献
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1)早野順一郎:ホルター心電図処理による自律神経活動の分析とその応用ー心拍変動のComplex demodulationー、
BME Vol7 No2、1993年
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2)R.Draganova et al.:Assessment of EEG Frequency Dynamics Using Complex Demodulation、
, Physiol. Res. 48: 157-165, 1999
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3)M. J. Schroeder et al.: An alpha modulation index for electroencephalographic studies
using complex demodulation 、Med. Biol. Eng. Comput., 2000, 38, 306-310